2012/6/12(火)発売のMacBook Air&ProのCPUの実力は!?ベンチマークスコアを元に比較してみた(IvyBridge)

APPLE MacBook Air 1.7GHz Core i5/11.6/4GB/128GB MD224J/A


2012/6/11(月)のWWDCでは新しいIvyBridge搭載のMacBookが発表になりました。
現在どのモデルを購入するか検討している方も多くいるかと思います。
現在購入を検討しているモデルは本当に要求性能を満たしているのでしょうか?過剰スペックではないでしょうか?物欲を満たせるのでしょうか?




No Measure No Controlということで、新しいMacBookに搭載されているIvyBridge世代のCPUの性能がどれ程のものなのか調べてみました。

  • 参考

PassMark CPU Benchmarks - Common CPU's
http://www.cpubenchmark.net/common_cpus.html



まずは参考値として、過去の売れ筋デスクトップCPUのスコアを紹介します。
おおよその世代別に代表的なCPUをピックアップしてみました。

AMD



MacBook

続いて肝心のMacBookシリーズのCPUスペックからモデルを割り出してスコアを確認してみました。

  • 参考

Ivy Bridgeマイクロアーキテクチャ - Wikipedia

Pro15インチとPro15インチRetinaのCPUスペックは同じです。
掲載がなかったモデルと結果が怪しかったAir11のスコアは私の勝手な予測値です。詳細はグラフの後にまとめてあります。



MacBook Air
製品名 価格 CPU仕様 CPUモデル名 スコア
Air 11インチ \84,800 Intel Core i5 1.7GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大2.6GHz
3MB共有三次キャッシュ
Core i5 3317U 1838
私の勝手な予想3500?*1
Air 11インチ オプション \94,800 Intel Core i7 2.0GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大3.2GHz
4MB共有三次キャッシュ
Core i7 3667U なし
私の勝手な予想 4200*2
Air 13インチ \102,800 Intel Core i5 1.8GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大2.8GHz
3MB共有三次キャッシュ
Core i5 3427U 3830
Air 13インチ オプション \128,800 Intel Core i7 2.0GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大3.2GHz
4MB共有三次キャッシュ
Core i7 3667U なし
私の勝手な予想 4200
MacBook Pro
製品名 価格 CPU仕様 CPUモデル名 スコア
Pro 13インチ Low \102,800 Intel Core i5 2.5GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大3.1GHz
3MB三次キャッシュ
該当モデルなし
近いモデルとしてはCore i5 3320M
2.6GHz TB使用最大3.3GHz
3MB三次キャッシュ
Core i5 3320Mの4481より僅かに低い程度
私の勝手な予想 4300
Pro 13インチ High \128,800 Intel Core i7 2.9GHz デュアルコア
Turbo Boost使用時最大3.6GHz
4MB三次キャッシュ
Core i7 3520M なし 私の勝手な予想 5000*3
Pro 15インチ Low \154,800 Intel Core i7 2.3GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.3GHz
6MB三次キャッシュ
Core i7 3615QM 7532
Pro 15インチ High \184,800 Intel Core i7 2.6GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.6GHz
6MB三次キャッシュ
Core i7 3720QM 8914
Pro 15インチ High オプション \206,200 Intel Core i7 2.7GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.7GHz)
8MB三次キャッシュ
Core i7 3820QM 9648
Pro 15インチ Retinaディスプレイモデル Low \184,800 Intel Core i7 2.3GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.3GHz
6MB三次キャッシュ
Core i7 3615QM 7532
Pro 15インチ Retinaディスプレイモデル High \238,800 Intel Core i7 2.6GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.6GHz
6MB三次キャッシュ
Core i7 3720QM 8914
Pro 15インチ Retinaディスプレイモデル High オプション \260,200 Intel Core i7 2.7GHz クアッドコア
Turbo Boost使用時最大3.7GHz
8MB三次キャッシュ
Core i7 3820QM 9648

まとめ

まず低スペックモデルですが、過去のCPUのスコアから予測するとネットサーフィンをする程度ならスコアは2000もあれば充分です。
MacBook Air 11インチのスコアが3500程度とすると、Core2 Quad Q6700やPhenom II X4 945と同等の性能であり充分過ぎるスペックといえます。
こう考えると最低スペックを購入しても満足感がでてきますw


更にハイスペックモデルでは、エンコードやビルドをするような方や物欲をマックスで満たしたい方にも満足な結果がでています。
Core i7 3820QMは現在のAMD売れ筋デスクトップCPUであるFX-8150のベンチマークを超えており、またIntelのSandyBridge世代の売れ筋であったCore i7 2600Kすら超えてしまっています。
モバイル用でこれは恐ろしい性能です。


また13インチのAirとProのCPU性能の差は思っていたほどではなく、この2つの製品の違いが曖昧になってしまっていることがわかりました。
価格、メモリ、駆動時間は同じであり、違いとしては
Airは、標準でSSD搭載、解像度が高い、重量は半分
Proは、CPU性能がわずかに高い、別途GPU搭載、様々なインターフェース
というものになっています。

最後に

一部のモデルのベンチマークがまだ掲載されておらず、すべてのスペックの性能が正確にかわからなかったのが残念ですが、これから購入を検討する方の参考になれば幸いです。


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*1:Core i5 3317UとCore i5 3427Uに大きな開きがあります
怪しいので別のベンチマーク結果を調べてみたところそこまでの差はなさそうです
Core i5 3427U 1.8GHz-2.8GHz は3830とでているので、Air11インチのCore i5 3317U 1.7GHz-2.6GHz は3500と予想しました。

*2:Core i7 3667U(2.0GHz-3.2GHz)は、Core i5 3320M(2.6-3.3GHz)の4481とCore i5 3427U(1.8GHz-2.8GHz)の3830のクロック周波数だけを見ると間に位置するものです。
よってスコアもその間に位置する値になると思います。ベンチマーク時はおそらくTBが効いてくると思うので、Core i7 3667Uは4200〜4300のスコアが出るのではないかと勝手に予想してみます。

*3:Core i7 3520M(2.9GHz-3.6GHz)はIvyBridgeモバイルCPU、2コアで最高クロックのCPUとなっています。
Core i5 3427U(1.8GHz-2.8GHz)の3830からCore i5 3320M(2.6-3.3GHz)の4481で単純にTBのクロック周波数で比例すると考えると、Core i7 3520M(2.9GHz-3.6GHz)は5000程度でしょうか?3520MからはL3キャッシュが3MBから4MBになるので、実際はもう少し性能が上がるかもしれません